2006年02月06日

「逝きし世の面影」 渡辺京二

020601kyojiwatanabe 600ページ。文庫本サイズとはいえ、正月休みでは読みきれるような軽い内容じゃありませんでした。日本は、封建的な古い時代を全面的に否定して、明治維新により近代国家への道を歩んだが、「この国の文明」が築き上げてきた大切なものまで否定し失ってしまった。幕末から明治にかけて来訪した西洋人が書き残した書物を丹念に調べあげ、西洋化・近代化する以前に存在した「文明」の特徴を具体的な事象で説明しています。確かに自分(日本人)のことは自分では分からないわけで、否定・肯定いずれにせよ異邦人の目をとおして初めて様々な事象が記録として残すことができた。読み終わって、いくつかの失われた事象は、共感できる部分もあり、形は失われても心性のなかでは、現在でも生きているように思えます。
 平凡社ライブラリー 1,900円。(平凡社ライブラリーはいいですね)



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