2008年09月09日

「Troubadours」のQMagazine掲載記事

0826380001_19月24日に、待望のCDが発売になるのをお祝いして、今年(2008)の2月号のQMagazineに掲載された「今年期待できるアーティスト10組」のTroubadoursに関する部分の意訳して転載します。
他の9組のアーティストは、「Joe Lean & The Jing Jang Jong」、「Nick Harrison」、「Cajun Dance Party」、「The Courteeners」、「The Ting Tings」、「These New Puritans」、「Vampire Weekend」、「Glasvegas」、「Duffy」。なかなか納得できる顔ぶれですね。

80年代後半にはラーズが、90年代にはキャストやノエル・ギャラガーが好きだったカルトバンドのシャックがいた。いまのところ00年代はザ・コーラルとズートンズがそれにあたる。何かと言うと必ず10年数年に一回か二回、北西部出身のバンドで、今は無きビート音楽(註)とウエスト・コースト・テイストだとすぐ分かるサイケ調を織り交ぜた演奏スタイルのバンドが登場する。そのような現象に就いて「まちの水になんかが入っているのかもしれないね」と先述したマージービートを受け継ぐ4人組のバンド、トルバドールズのギタリストであるジョニー・モリノーは肩をすくめながら言う。「あの地方の人たちはとにかく音楽が好きなんだよ。」とリード・ボーカル兼作曲者のマーク・フリスが付け足す。そして更に「良い感じのメロディをつくりだすのが得意なんだ」と語る。

 そのトルバドールズも聴く者を魅了するメロディを掃いて捨てるくらいつくりだせる。彼らがアークティック・モンキーズ世代の新たなラーズに十分になり得ると思われる所以だ。ただ彼らの場合、「マージー」といっても正確にはウィガン(Wigan)出身である。「ちょうどウィガンとリバプールの間にある感じだね」とフリスは説明する。ドラマーのネイサン‘エルモ’ワッツを迎え入れて7ヶ月たらずの2007年10月、トルバドールズはデビュー・シングル「ギミー・ラブ」をリリースした。「ギミー・ラブ」はビートルズっぽいハーモニーをふんだんに取り入れた軽快なアコースティックナンバーとなっている。プロデューサーはあのストーン・ローゼズの伝説的なデビューアルバムを手がけたジョン・レッキー。レッキー自身「トルバドールズの歌を聴いた瞬間に、ぜひ一緒に仕事をしたいとすぐに思った」と太鼓判を押している。

 ほんの数ヶ月前までモリノーはプレストンにあるストリップ劇場にじゅうたんを敷き詰める仕事をしていた。トニー・ファーガソンにいたっては、彼の言葉を借りれば「オレに投げキッスをしやがったジプシーとケンカになっちまった」ことから映画館の案内係をクビにされるところだった。そんな彼らが自分たちの大好きだったアルバムをつくりあげたプロデューサーといつのまにか仕事をしている状況は「マジ信じられねぇ」とモリノーは言う。

 「俺らはみんな労働者階級出身らしい考え方をするのさ。」とフリスは付け加え、哲学者のようにこう続けた。「人気が2ヶ月しか続かないもしれないし、2年も続くかもしれない。あんま調子に乗ってると次の週にはまた一文無しになるかも。」

 しかしそれは取り越し苦労だろう。彼らのデモテープを聴くかぎりでは今年発売予定のデビューアルバムは良い意味でとんでもないものができるにちがいない。ティム・ハーディンを彷彿させる繊細なフォークバラード「コン・エジソン」や、ストーン・ローゼズのように劇的な「ウェア・ザ・レイン・フォールズ」と言う締めの曲を盛り込んだアルバムを引っさげてる様子からすれば、これからたくさんのファンのサインをするのに忙しくはなるだろうが、失業者手当て申請のサインは当分しなくて済みそうだ。(FEB 2008 QMagazine by Simon Goddard)

註:ビート音楽、特にリバプール方面出身のビート音楽バンドを総称してマージービートという。

THE TROUBADOURSのMYSPACE.COM

ご注意:上記訳の内容について、目的の如何に関わらず転載、抜粋、引用等を行わないようにお願いいたします。訳文の内容に疑問等不明な点があれば、直接原文を確認をしていただくようお願いいたします。

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