2011年06月25日

映画『赤い靴-デジタルリマスター・エディション』試写会 ユーロスペース (渋谷) 

先月18日、渋谷のユーロスペースで行われた映画『赤い靴-デジタルリマスター・エディション』試写会へ在日英国大使館からのご招待で行ってきました。

この作品は、1948年の英国作品。この作品を高く評価していたマーティン・スコセージが2年の歳月をかけて全編デジタルリマスター化したもの。

劇中の17分間の「赤い靴」のバレーシーンは、演じられるバレーの素晴らしさとともに、当時の映像技術の駆使して撮影された映像が絶賛されたそうです。現在のデジタル合成技術に比べれば完全「ローテク」ですが、今観ても納得できる映像美です。

ストーリーは、作曲家志望の青年ジュリアンが作曲した曲を担当教授に盗作されてバレー音楽に使われてしまうところから始まります。クレームを付けに興行主レルモントフに会いに行くが言い含められて、座付作曲家に抜擢されるところがことの発端。悲恋ものと言うよりも、バレー業界のドロドロした内幕を描いたスキャンダルものという視点で観ても面白いかもしれません。
今年公開された「ブラック・スワン」に続く系譜の原点ともいえる作品でしょう。

かなり誇張されているとはいえバレー団内部の確執や団員同士の愛憎は、かなり俗っぽい。興行主レルモントフは、芸術至上主義ではなくて、ビジネス優先主義では。バレーという高尚な舞台芸術のイメージからはかなり乖離のある世界のようです。そこへ登場するヒロイン、ヴィッキー。
ヒロインが純粋であればあるほど、対比が際立つ。ヴィッキーも名声を求めてバレー団に入ってくるがそこで、ジュリアンと出会って話は、展開していき最後の結末を迎える。

1940年代は、アメリカではMGMのミュージカル映画が全盛期を迎えたころであり、大西洋を隔てたイギリスでこのような名作が生まれ、イギリスより米国で初めにヒットしたというのも面白いですが、日本でも大ヒットしたというのが不思議な感じがします。

日本では、1950年3月に日比谷の有楽座で公開。私の生まれた1年前のことなので、何も記憶がないのですが、その後バレーブームが起こって、色々なところでバレー教室をやっていたような記憶があります。
確か近くの幼稚園でもやっていて、悪がきどもは、女の子たちが練習しているのを覗いて、なにやってるんだろうって思っていました。
終戦後4年がたち、世の中に余裕が出来て来たとはいえ有楽座の大画面で観るカラー映像の衝撃は、かなりのものだったのでしょう。一種のカルチャーショックだったのかもしれません。

この映画、ストーリーやバレーシーンの素晴らしも然ることながら、ディテールにこだわって観るのも面白いかもしれません。当時のロンドン、コペントガーデンの風景とか、朝食で食べていたのは、グレープフルーツなのか、「赤い靴」のシーンのバレーシューズがアップになったときかなり汚れていたとか、どうでも良いことですが、興味は尽きません。

来週、7月2日(土)より渋谷ユーロ・スペースを皮切りに全国公開されます。
公開スケジュールの詳細は、以下のホームページで確認願います。
『赤い靴-デジタルリマスター・エディション』のオフィシャルHP

赤い靴01_メイン

赤い靴03_サブ2

赤い靴02_サブ1

jnks1951 at 00:20│Comments(0)TrackBack(0) 映画・演劇 

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